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ディスパッチャー

一番安全で効率的な飛行計画を作成する

航空機の安全なフライトを確保するために、1便ごとに着陸地点や途中の気象状態、非常時の際の代替空港の手配など、想定できるすべての状況、データを検討したうえで、一番安全で効率のよい飛行コースや高度などが決められています。こうした重要な地上業務の中心的役割を担っているのが、ディスパッチャー（運航管理者）です。ディスパッチャーの仕事は、まず気象庁が出す天気図、乗客や貨物の重量、自衛隊の訓練状況、着陸空港の気象状態などの情報収集から始まります。そして、それをもとに総合的に分析して飛行計画を作成して機長と検討し、双方が同意することで運航が最終決定されます。また、航空機の離陸後も、燃料の消費状況や飛行状態などを目的地に着くまで監視する業務があります。このため、ディスパッチャーは「地上にいるもう1人のパイロット」とも呼ばれています。

大学から航空会社に就職するのが先決

まず航空会社に採用されることが先決です。そして適性があると認められれば運航管理室に配属され、2年以上の実務経験を経た後に、運航管理者国家試験にチャレンジするのが一般的なコースです。試験の受験資格は、21歳以上で、操縦、空中航法、気象業務、機上での無線設備操作、航空交通管制業務、運航管理者の補助（1年以上で可）のいずれか一つの経験を2年以上、または二つ以上の経験を各1年以上経験した人となっています。国家試験合格後は、数年間運航業務を担当し、社内審査にパスして初めて正式にディスパッチャーとして配属されます。