画家
日本画と洋画では描く手法が異なる
人間の創造力の結晶である芸術作品は、人々に感銘や感動、あるいは安らぎや豊かな気持ちを与えてくれます。画家は、そうした芸術作品としての絵画を創作しています。絵画は普通、日本画と洋画に大別されます。日本画は日本の伝統的な絵画で、顔料をにかわで溶いて紙や絹の上に描きます。中国から伝来した水墨画も日本画に含まれます。一方、洋画は、顔料と油をミックスした絵の具などを使ってキャンバスに描きます。画家にとって大切なのは、自然とわき上がってくる創造への意欲と、創作テーマのあくなき追求です。何度も構想を練り直し描き直して追求を重ねる、そうした姿勢の中から傑作が生み出されてくるのです。
公募展入選が画壇デビューの出発点
画家になるのに必要な資格はなく、学歴も関係ない実力の世界です。独学で一流の画家になった人もいますし、有名な画家に弟子入りして絵画を学ぶ人も少なくありません。しかし、一般的には、基礎をきちんと学べる大学や短大の芸術系学部・学科や、美術専門学校へ進学して、勉強する人が多いようです。現在、第一線で活躍している画家の多くはこれらの学校の卒業生です。様々な形で絵を学んだ後は、作品を公募展に応募して入選することが、画家としての出発点となります。日本の院展、二科展、日展などのほか、海外の公募展に出品する人も多くいます。そうして何度も入選を繰り返し、公募団体の会員資格を得ると、仕事も徐々に入るようになります。