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裁判所書記官
裁判の当事者と裁判官の間をつなぐパイプ役
裁判所書記官の仕事は、裁判官の判断がどのような手続きにのっとって行われたか、その過程を記録し、証明するための口頭弁論調書や公判調書を作成することが中心である。そのほか、事件に関する記録、書類の作成、その保管や、裁判官を補佐して法令や判例を調査することがある。証書を作成するためには、裁判が行われている間、すべてに立ち会い、どんな手続きを行ったか、当事者や証人がどんな証言をしたのかなどを逐一記録することになる。また、複雑な訴訟手続きを当事者にわかりやすく説明したり、裁判がスムーズに進むように関係者と連絡をとったりするのも裁判所書記官の仕事である。いってみれば、法廷以外の場所で当事者と会うことのない裁判官と、裁判の当事者を結ぶパイプ役であるとともに、予定どおりに裁判を運ぶため、連絡や調整を行うマネジメント役でもある。
まずは裁判所事務官になることが先決
裁判所書記官になるには、裁判所事務官の仕事に何年か従事した後、選抜試験を受けることが必要である。合格後は裁判所職員総合研修所に入り、書記官としての知識を修得し、裁判所書記官として任用される。研修期間中も正規の職員とされる。なお、裁判所事務官I種の合格者が選抜試験を受験する際には、筆記試験が免除される。