労働基準監督官

労働基準監督官

悪質な違反者を送検する権限も持つ

労働者は、労働基準法などの法律によって、職場で安全に働けるよう保護されています。しかし実際には、職場環境が悪かったり、法で定められている最低賃金以下の賃金で働かされている場合もあります。また最近は、国際化に伴い、外国人労働者を巡るトラブルも増えてきました。このような労働に関する様々な問題を解決するために、職場の労働環境を調査し、違反があれば指導、摘発するスペシャリストが労働基準監督官です。労働基準監督官は、厚生労働省や各地の労働局、労働基準監督署に所属しています。そして、管轄内の工場や事業所に立ち入り、労務関係の書類や作業環境の点検を行い、悪質な法律違反があれば、司法警察員として犯罪捜査を行い、書類送検することもあります。

法学系あるいは工学系学部進学が近道

労働基準監督官になるには、労働基準監督官採用試験に合格しなければなりません。試験区分は、法文系の「労働基準監督A」と、理工系の「労働基準監督B」に分かれており、どちらかを選択して受験します。受験資格は21歳以上29歳未満という年齢制限があるだけですが、A、Bともにそれぞれの区分に応じた専門知識が問われるので、大学の法学系、工学系学部に進学して専門知識を身につけておいた方が有利です。試験内容は、A、Bとも1次と2次があり、1次では教養試験と専門試験、2次は面接や身体測定などがあります。

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