言語聴覚士

言語聴覚士

患者の言語機能の回復をめざす

言語聴覚士は、言語聴覚障害児・者の障害を検査し、機能回復や発達促進のための援助を行うリハビリテーション専門職です。言語障害といっても、内容や程度はそれぞれに異なります。障害には、難聴、言葉の発達の遅れ、失語症、構音障害、音声障害、吃音(きつおん)などがあります。また、言語聴覚士は摂食嚥下(えんげ)障害(飲食することの障害)も専門的に扱います。現在、言語聴覚障害者の数は、約35万人と推定されています。言語聴覚士は、まず患者の言葉や聞こえの状態を、問診や機器を使って詳しく検査し、障害の原因もさかのぼって調査します。さらに関連する医学的検査などもデータに加え、今後の治療や訓練の方法などを判断します。また、ケースに応じて専門医、看護師、理学療法士、作業療法士、臨床心理士、ソーシャルワーカーなどとチームを組みます。

国家資格の取得が必須

言語聴覚士の資格を得るためには、厚生労働大臣あるいは文部科学大臣が指定した養成所(大学、短大、専門学校)を修了した後、言語聴覚士国家試験に合格しなければなりません。指定の養成所以外でも、大学で指定科目を履修したり、大学卒業後に養成施設で1年以上学んだりすれば、受験資格は得られます。2004年現在、指定の養成コースがあるのは、大学では広島県立保健福祉大、国際医療福祉大、北里大、川崎医療福祉大、九州保健福祉大、短大では明倫短大などです。専門学校では札幌医療科学専門学校、国立身体障害者リハビリテーションセンター学院、東京医薬専門学校など50校に養成コースが設けられています。

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